コラム

FMTのASDに関する治療効果

[Regular Article](タイトル)Improvements in Gut Microbiome Composition and Clinical Symptoms Following Familial Fecal Microbiota Transplantation in a Nineteen-Year-Old Adolescent With Severe Autism

(タイトル訳)重症ASD患者の19歳男性に対する、家族由来のFMT実施後の腸内細菌の組成変化と臨床症状の改善

(概要)標準治療では効果のなかった患者に対して、定型発達の妹の糞便を移植した。評価者は、自閉症を持つ子供の発達遅延を評価するための観察ベースの評価スケールであるChildhood Autism Rating Scale(CARS)を使用し、ベースラインとFMT後の6つの時点で評価を実施。
FMTの10日前にバンコマイシン(抗生物質)を服用し、懸濁液は大腸内視鏡を用いて投与した。
その後、1年半にわたり、患者の言語スコアや感覚認識スコアは一旦減少が見られるなどの経緯をたどりながら、改善した。

(著者)Stephen J. Walkerら
Wake Forest Institute for Regenerative Medicine, Winston Salem, NC, USA
(雑誌名・出版社名)JOURNAL OF MEDICAL CASES
(出版日時)2024 May 2

(コメント)およそ3週間後に、言語スコアと感覚認識スコアに関する記述の訂正を発表している。著者の1人のSabine Hazan氏は論文の捏造が見つかっていて、信頼性に注意が必要。

(URL)https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC11073461/

FMTのASDに関する治療効果
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