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TMS

TMSとは?

TMSとは、反復経頭蓋磁気刺激法(repetitive Transcranial Magnetic Stimulation)の略称で、rTMSとも呼ばれます。

TMSは、「ニューロモデュレーション(Neuromodulation)」治療の一種であり、ニューロモデュレーションとは、ニューロ(神経)とモデュレーション(調節)の言葉通り、「医療機器を用いて脳神経を電気刺激し、その機能を調整する」というアプローチを利用した新しい治療方法で、「薬に頼らないうつ治療」が可能です。

TMS

脳機能へアプローチ

ニューロモデュレーションは、メンタル不調をココロの問題ではなく脳機能の問題と捉えメンタル不調を改善させていく治療法です。

近年の脳科学研究により、一部のメンタル不調では脳機能に変化や異常が生じていることが明らかとなって来ており、例えば、うつ病では、左の背外側前頭前野(はいがいそくぜんとうぜんや)(DLPFC)という部位の活動低下が生じる可能性があることが分かっています。

DLPFCは主に、①判断、意欲、興味を司る、②扁桃体の働きを制御する、という2つの機能を有し、DLPFCからの制御が乱れ扁桃体が過敏状態に陥ると、不安や悲しみ、恐怖心、自律神経発作等の症状が出現すると言われています。

つまり、DLPFCの活動低下と扁桃体の過敏状態が、うつのメカニズムの一つと考えられています。

脳神経に働きかける

また、別のメカニズムでは、人が慢性的なストレスにさらされ、コルチゾール等のストレスホルモンの作用により交感神経が持続的に興奮し続けると、それにより、脳由来神経栄養因子(BDNF)の産生不良が生じ、結果として、神経細胞の減衰や死滅、神経新生の抑制が起きることで、意欲の減退や思考力低下等の、所謂「抑うつ症状」が出現することが解っています。

TMSでは、下記のメカニズムにより、脳の神経細胞に直接働きかけることで抗うつ効果を示します。

抗うつ効果のメカニズム

磁気刺激治療が抗うつ効果を示すメカニズムは完全には解明されていませんが、概ね、以下の通りに説明されます。

<メカニズム>
経頭蓋磁気刺激装置は、 特殊なコイルに電流を流すことで小さな磁場を発生させる

頭部の特定の部位にコイルを近づけ磁場を変化させると、脳内に微弱な電流(渦電流)が生じる

脳内の狙った部分の神経細胞(ニューロン)に電気刺激を与えることが出来る

興奮したニューロンから、二次的に表層の錐体細胞や脳の深部へも刺激が伝搬する

内在性ドーパミンの放出増加や、脳由来神経栄養因子(BDNF)の増加が促される

神経新生、新しいシナプスの形成、神経ネットワークの柔軟性(神経可塑性の向上)等がもたらされる

抑うつ気分の改善、記憶力の回復、集中力の改善、意欲や興味の回復といった抗うつ効果につながる

TMSの適応

当院のTMSは、抑うつ改善、反芻思考の軽減、不安感の軽減、集中力向上、睡眠の質改善、ブレインフォグ(頭のもやもや感)の改善をターゲットとしております。

その他、強迫性障害、依存症、コロナ後遺症による筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群やブレインフォグに対して改善効果が得られるとする報告もあります。

TMSが向いている方

・薬物治療に対して抵抗感のある方
・精神科薬の服用が難しい方(アスリート、プロスポーツ選手など)
・薬を飲んでいるが良くなっている実感がない方
・短期間で集中的に治療したい方
・薬の副作用が強くて服用継続が難しい方
・授乳中もしくは妊娠を考えている女性
・脳疲労を軽減したい方
・集中力を改善したい方
・睡眠の質を改善したい方
など

TMSの副作用

TMSは、薬物療法と比較して副作用がほとんどないという点がメリットとなる治療ですが、まれに、頭皮痛、耳鳴り、めまい、聴力低下などの症状が一過性にみられることがあります。また、非常にまれですが、重篤な副作用としては、けいれん発作が報告されており、けいれんの既往等、リスクのある方は実施できません。

また、こちらも稀にですが、双極性を持つ方でイライラが増したり、不眠が強まることがあります。これは、うつ状態から反転して躁状態に転じる「躁転」の可能性があり、このような状態が認められた場合は、施行を中止させて頂く場合があります。

TMSの禁忌

・頭頚部に金属や医療機器を埋め込んでいる方
・インプラントを入れている方
・ペースメーカー等を使用している方
・妊娠中の方
・統合失調症、1型双極性障害の既往のある方
・てんかんや頭蓋内病変の既往歴のある方
・重篤な心疾患を有する方
・その他、医師の判断により施術が難しい方

上記の方は治療が受けられません。

当院のメニュー

①iTBS(3分)
iTBSとは、Intermittent Theta Burst Stimulation(間欠的シーターバースト刺激法)の略称です。50Hz(1秒間に50回)の超高頻度刺激を不規則に繰り返す方法です。1回の施術時間を3分20秒で合計600発の刺激を行うことが出来ます。大規模研究により、施術に37.5分かかる従来の高頻度rTMSと同程度の治療効果が確認されており、施術時間の大幅な短縮が可能です。

②倍量iTBS(6分)
倍量iTBSではiTBSと同じ方法にて2倍の時間で刺激する方法ですので、1回の施術は6分40秒で刺激は1200発となります。iTBSよりも施術時間が長くなり、その分、速やかな治療効果を望めます。

③piTBS(10分
piTBSとは、prolonged Intermittent Theta Burst Stimulation(延長間欠的シータバースト刺激法)の略称です。piTBSではiTBSと同じ方法にて3倍の時間で刺激する方法ですので、1回の施術は10分で刺激は1800発となります。iTBSよりも施術時間が長くなり、その分、速やかな治療効果が期待できます。

④低頻度rTMS(15分:不安症に対するTMS

1Hz(1秒に1回)という低頻度刺激を15分間続けて行い、合計900発の刺激を行います。高ぶった神経細胞の興奮を抑える目的として行うTMS治療であり、不安症の治療として右DLPFCをターゲットに行います。

Price

ご料金

①iTBS(3分)

②倍量iTBS(6分)

③piTBS(10分)

④低頻度rTMS(15分):不安症のTMS

FAQ

よくあるご質問

TMSは自費診療であるため、クリニックが独自に料金を設定することができ、クリニック毎に価格にばらつきがあります。
当院よりも、やや単価の安いクリニックもありますが、人気が集中するため予約が取りづらく、待ち時間が長かったり、待合室も混雑している場合が多いです。

当院では、患者さんにストレスのない治療体験をご提供したいという理由で、価格をある程度に保ち、その分、待ち時間削減や混雑緩和、ホスピタリティの向上に努めています。

施術用キャップ代として初回実施時に別途1,100円がかかります。但し、10回セット購入の場合は無料となります。(劣化に伴い、60回程度を目安に交換が必要です。)

同日の実施は3回までが上限となります。

Flow

診療の流れ

  • 予約

    WEBから予約、当日予約も可能

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