コラム

ストレスで何故、うつになるのか?

人が何かしらのストレス(ストレッサー)を感じると、脳の大脳皮質から大脳辺縁系、さらに視床下部へと伝達し、視床下部~交感神経~副腎髄質系(SAM軸)と視床下部~下垂体~副腎皮質系(HPA軸)という2つの経路から、それぞれ、ノルアドレナリンやアドレナリン、コルチゾールというストレスホルモンが放出されます。

これらのストレスホルモンは、ストレスに対して、闘争逃避(Fight or Flight)反応を惹起するために重要な役割を果たしますが、慢性的なストレス状態で、ストレスホルモンが放出され続けると、脳神経細胞のネットワーク不全、脳神経細胞の萎縮、扁桃体の過剰反応、海馬の萎縮など、脳への悪影響が生じるとされています。

これらの機序により、抑うつ、意欲の減退、思考力低下、記憶力の低下といった、うつ病の諸症状が出現し、その期間が長いと不可逆的なダメージを生じさせるリスクもあります。高ストレス状況の持続は脳神経にダメージを与える可能性があるということを知り、自身のストレス状況を客観的に把握することが大切です。

ストレスで何故、うつになるのか?
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